回らぬ世界の片隅で

近しい人には話せない、心の奥の柔らかい部分。

【一人旅】晴れていたので一眼レフ片手に灼熱の上野を散策してみた。

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 自室に降り注ぐ蝉しぐれで目を覚まし、夏が来たのだと実感する午後3時。昨年の楽しかった夏の思い出などを想起しながら窓の外を見ると、一点の曇りもない青空が一面に広がっていた。

 

 せっかくの休日。既に睡眠によってその大半を潰してしまっているけれど、『こんなに散歩日和なのにこのまま潰してしまうのはもったいない‼』と感じて、最近の趣味であるカメラを片手に家を飛び出したのでした。

 

始まりはいつも新宿でした(15:00)

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——というわけで、これといった目的もなく外に出できたわけですが。

 

 

暑い……7月とは思えん!!!!

 

 思わずSiriに本日の気温を訊ねると、『今日の予想最高気温は35℃予想最低気温は27℃です。』だそうだ。一部の地域では40どを超えたところもあったそうな。そりゃあクソ暑いワケだよ……

 

 

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 自らの愛車のクロスバイクで風を切りながら、取り敢えず一路、上野駅を目指して進む。特に理由もなければ上野である必然性もない。ただ『上野に行け』と、心が叫びたがってるんだ。

 

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昔ながらの街の風景と人情のあふれる街・上野。

今回はこの灼熱の中、上野駅周辺を気の赴くままにチャリンコを転がしてみようと思う。

 

 上野駅周辺~浅草方面(17:00)

絶滅危惧種・風鈴。夏ですなぁ。

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こんなところに梅雨の面影が

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 日が傾きだしても衰えることのない日差しに、今になって長袖、ジーパン姿であることについて、後悔を覚えてきた。通りすがる主婦や学生、そして子供たちでさえも夏らしい恰好をしているというのに...

 

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地元の商店街、発見—!

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こういった雰囲気に心が躍るのは私だけだろうか。

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むき出しの室外機がめっちゃ好きゃねん。
 
 この辺でのどの渇きがピークに達してきたので、一時休息。太陽光から逃げるように通りすがりで見つけた明らかにローカルっぽい喫茶店で、コーヒーを飲む。
 

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店内は冷房がキンキン。汗だくの体が冷える冷える。

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ノスタルジー溢れる喫茶店のコーヒー。7割増しでうまい。
 
 高校生のころ憧れた大学生活。同学年の仲間と写真のようなローカルでこじんまりとした喫茶店で、互いの夢を語り合う青春。あのビートたけしが歌う『浅草キッド』のような土臭い日常。
 叶わないだろうし、実際に声に出すと、『ゲーム脳』だの『アニメの見すぎ』だのと言われ、一笑に付されてしまうかもしれないけれど、そういった経験ってかけがえの無いものになると思うから……
 
 
 こういったローカルプレイスってものすごく貴重で、でも確実に数を減らしているのが実情,,,!だから、イオンやジャスコに負けるなよ!近代化の波に飲まれるな!応援しているぞ! 
 
 
――涙、不可避。
 
 さて少々、感傷的になりすぎてしまったが、気を取り直して散策再開。のどの渇きのついでに空腹をもコーヒーで押し殺し、次は上野恩賜公園のほうへ向かおう。
 
 

上野駅周辺~上野恩賜公園方面(18:00)

上野と聞いて真っ先に思い出すもの、第一位・上野恩賜公園。『上野に来たなら絶対に西郷さんにご挨拶しなきゃ(汗)』と謎の使命感を背負いつつ、いざ行かん。

 

 

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久しぶりの上野恩賜公園。いい感じの夕暮れとともに。
 
 思い返してみれば、ここに来たのは小学生の社会科見学とやらが最初で最後だった記憶。それ以来だから、ざっと20年ぶりということになる。当方、東京生まれ、HIP-HOP育ちの自他ともに認める完全無欠のシティーボーイでありながら、西郷さんに会うのは2回目という体たらく。まことに遺憾である。
 
 それに加えて以前の記憶が古すぎて、なんの感慨も湧かないことにも重ねてお詫び申し上げたい。
 

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チョー広い。

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人見知りしてまう。。。

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ホントにカラスって減ったよなー。

  

 そろそろ日も落ちてきて、先ほどからコーヒーでうやむやにしてきた空腹も限界らしく、一丁前に鳴き始める。それに炎天下の中を動きすぎて、シャツはビショビシで、膝なんか爆笑しているので、ここらでなんか休憩しつつ、冷たいものを食したい。

 

——そういえば、今日目覚めてから何も食ってないな・・・

 

 そんなことを思いながら自転車を漕ぎ漕ぎ。すると、実に魅力的な看板を発見。

 

 冷麺フェア( ^ω^)・・・!?

 

  ( ´-` ).。oO(炎天下 × 疲労困憊 × 空腹 = 最強!!)
 
 行くしかない。いや、この状況、この方程式が成立する条件下でこの看板をスルーできる成人君主など北半球に2、3人しかいない。僕は決めた。素晴らしき冷麺でもって、旅の締めくくりにしよう、と。

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私と冷麺とパインジュースと。
 
 
 
これぞ完璧な休日!!
 
 
ごちそうさまでした。